ホンマでっか!?TV 第29話
「30秒目を左右に動かすと記憶力が良くなる!?」
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30秒目を左右に動かすと記憶力が良くなる!?

池田先生いわく、「イギリスのメトロポリタン大学の先生の研究で、学生を集めて単語を聞かせる。終わった後、3つのグループに分かれて、1つ目のグループは、目を動かさずに正面をじっと見ている。2つ目のグループは、上下に目を動かす。3つ目のグループは左右に目を動かした。すると、左右に動かしたグループだけが、記憶力が良くなるというか覚えていた。」


※ (No.001/015)記憶力が一番高い時は18歳!?

澤口先生いわく、「目の動きと脳の動きは、密接に関係している。前頭葉に3つの領域がある。左右の眼球運動と上下の眼球運動は、別の脳領域を使っている。左右の眼球運動は、記憶を定着させる働きをする。若い人が記憶力が高いのは、18歳がピークである。ただ、記憶力は18歳から下がるが、複雑なものを覚える力は維持される。」


※ (No.002/015)記憶力は約75%遺伝する!?

澤口先生いわく、「記憶力は、75%が遺伝するので、先天的に記憶力が劣っている方は、どうにもなりません。」


※ (No.003/015)感覚的な事は書くと覚えられない!?

植木先生いわく、「勉強のこととかは、メモをしたほうが覚えるじゃないですか? でも、色とか味覚、感覚的なことは、メモするとかえって成績が落ちる。何でも、メモをすればいいことではなく、知識とかはメモをしていたほうが覚えておける。1996年にスクラーという学者さんが、ワインのソムリエが微妙な何百種類のワインの味を覚えるのか研究した。すると、トップクラスのソムリエは、何もメモをしていなかった。」


※ (No.004/015)宮大工は脳の中に図面を描く!?

武田先生いわく、「宮大工が薬師寺の五重塔を作るとき、棟梁が一人でやるわけだが、彼らは、絶対に図面を書かない。図面は頭にある。寺の材木が集まっている所を見に行ったことがあるのだが、図面がないのに材木が山ほど積んである。『これはどこ?』と質問すると、『あそこ、あそこ。』と言ってくれる。さらに、宮大工は、脳に入っている図面を頼りに、山に生えている木を買う。この木があそこの梁になったらいいと判断する。」


※ (No.005/015)「なぜなら」を使えば記憶力が上がる!?

植木先生いわく、「知識でも、意味の分からないものは覚えられない。たとえば、『眠い男が水差しを持って立っている。』とか、『太った男が鍵を買いに行った。』とか、『腹の減った男がネクタイを締めた。』といったような、前後がつながらない文章は覚えずらい。でも、全部覚える人も何%かいる。その何%の人がやっていることは、シンプルなことで、全部に『なぜなら』という理由づけをしている。『眠い男が水差しを持って立っている。なぜなら、コーヒーを入れるため。』、『太った男が鍵を買いに行った。なぜなら、冷蔵庫の鍵をかけるため。』とか。」


※ (No.006/015)恐怖と組み合わせると記憶力が上がる!?

テレンス先生いわく、「人の顔を覚える時も、その人に殴られるシーンや股間を蹴られるシーンなどの恐怖と組み合わせると、覚えやすい。」


※ (No.007/015)良い記憶は繰り返して覚える!?

澤口先生いわく、「恐怖と言うのは、非常に強く脳に刻まれます。それに比べて、美味しい物とか良い物とか言うのは、何回か繰り返して定着する。記憶と言うのは、種類によって異なる領域を使っている。『感情の記憶』と『言葉による記憶』は別の領域を使っている。『名前を覚える。』と時も特殊な脳領域を使っている。」


※ (No.008/015)想い出の割合は(良)6:(普通)3:(嫌)1!?

碓井先生いわく、「恐怖の記憶は、生き残るために必要ですから、強烈に残る。でも、そんな記憶ばかりだと生きていくのつらいですよね。だから、記憶が思い出に変わるときに、記憶の中身が変わっていく。思い出の中で、いい思い出と普通の思い出と嫌な思い出が、どの人も、6:3:1なんです。嫌な思い出は、時間がたつと浄化され、いい思い出に変わる。」


※ (No.009/015)新しい記憶を覚えれば嫌な記憶は忘れる!?

澤口先生いわく、「新しい記憶を覚えることで嫌な記憶は忘れていきます。人間は、嫌な記憶のほうが多かったりするんですけど、脳には容量があるので、いい記憶を覚えれば嫌な記憶は忘れる。いつまでも嫌な記憶を引きずっているということは、新しいことをあまりやっていないということになる。」



※ (No.010/015)見ただけで全て覚える時期がある!?

池田先生いわく、「あるものだけすごく記憶する能力を持つ人がいる。たとえば、新宿のビルを見せて、絵を書かせると、窓の数まで描いたり、それが、人生のあるときだけ起こる。」



※ (No.011/015)人は見た物すべてを記憶する!?

テレンス先生いわく、「実は、見ているもの、全部インプットしている。さんまさんは、本当は、そこにいるお客さんをすべてを覚えているんです。でも、全部覚えているときりがないので、取捨選択しているだけ。」



※ (No.012/015)夢の中の登場人物はすべて会った事のある人!?

テレンス先生いわく、「夢の中で知らない人が出てくるのは、そこから、見たことのある人をピックアップしている。」



※ (No.013/015)覚えた場所で記憶は思い出す!?

植木先生いわく、「みんな、覚えられなくて苦労するじゃないですか? 覚えちゃって覚えちゃって苦しい人は珍しいじゃないですか? 何が重要かと言うと、たとえば、私がここでしゃべることを忘れないようにするためには、ここで覚えたらいいんです。」
碓井先生いわく、「はさみを向こうの部屋に取りに行こうと思いますよね。向こうの部屋に行くと忘れる。『俺、何しに来たんだ?』と、もとの部屋に戻ると、『あ、はさみ、はさみ。』と思いだす。」


※ (No.014/015)寝た後に記憶力が上がる!?

澤口先生いわく、「記憶の定着に関しましては、眠るのが一番いいので、今の話は、一理あると思いますけど・・・。覚える前に、一度寝てからのほうがいい。睡眠することによって、脳のキャッシュメモリがリセットされ、覚えやすい状態になる。」



※ (No.015/015)運動の記憶は寝ると高まる!?

澤口先生いわく、「運動した後にしばらく何もやらないで、すぐ寝たほうがいい。」

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出演者紹介

(司会)
明石家さんま
加藤綾子(フジテレビアナウンサー)

(タレント)
ブラックマヨネーズ
原幹恵
千秋
島崎和歌子

(ほんまでっ会)
池田清彦(科学評論家)
武田邦彦(経済評論家)
テレンス・リー(軍事評論家)
植木理恵(心理評論家)
碓井真史(社会心理評論家)
澤口俊之(脳科学評論家)

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